大阪では桜が満開の山を越え、『造幣局の桜の通り抜け』も、昨年同様の先着順の事前申込制とはなりましたが、来週には開催されます。

2022年の大阪の桜

全国で「まん延防止等重点措置」が終了となったこともあり、『そろそろイベント、やりませんか?』のタイトルで、急なイベント時に役立つ名入れ可能な既製品の話をこちらに書いてから2週間、このblogの影響ではないことは明白ではありますが、ありがたいことに春のイベント企画もあちこちで持ち上がっているようです。
それに伴い、イベントに使用する各種製品へのお問い合わせが、おかげ様で結構な勢いで増えてきました。上海地区のロックダウンで、かなりの影響を受けている現在、既製品使用のお問い合わせは非常にありがたいお話です。
ですが、そんな急な必要に応えるための既製品名入れだからこそ、ご注意いただきたい点がいくつかあるのです。

まず第一に、あまり細かいご希望には対応できません。基本的に既製品は最大多数のお客様に対応できるように、あらかじめ製作された製品で、ほとんどはお客様の色々なご要望の、最大公約数的なものです。サイズや生地色、細かい仕様などについて、もちろんお客様のご希望になるべく合わせた製品をお薦めしますが、ある程度は妥協していただく必要がございます。「この不織布バッグよりも、もう少し薄いピンク色の生地のものはありませんか?」や、「このコットンの手提げ袋と同じ位のサイズで、他の素材のものはないですか?」には対応できるもしれませんが、「この不織布ワイングラスホルダーの背中の部分にもう一つポケットを付けたい」といった場合は、フルオーダーメイドでの製作をお願いすることになります。

ピンク色で色違いの既製品不織布バッグ

また、名入れ印刷についても限界があります。名入れ印刷で主流の「シルクスクリーン印刷」は、薄い布で版をつくって印刷したい部分の上にかぶせ、上からインクを塗ることでプリントします。そのため版ズレの可能性があって、多色プリントよりは単色印刷向けなうえ、グラデーションなどの濃淡表現はできません。
また、縫製前の布に印刷するフルオーダーの場合と違い、すでに製品となっている既製品に一枚一枚名入れするため、印刷可能な場所や大きさにどうしても制限が出てしまう上、プリントにはそれなりの時間もかかります。極短納期での場合や大ロットの場合には印刷を諦めていただく必要があるかもしれません。

フルオーダーだと一枚の布へ印刷してから縫製します

さらに在庫数量についても注意が必要です。弊社に限らず既製品の販売を行う会社のほとんどは、在庫が切れないように注意を払って追加製作を行っているはずです。ただ、ある製品のご発注が突然大幅に増えるといった、注意していても計算できない波は結構起こるもので、そんな際にはどうしても在庫切れが起きてしまいます。製作が国内か海外かによって追加の製品が補充されるまでの期間には差がありますが、イベントでの使用となると、間に合わないことも考えられます。こちらはある意味「早い者勝ち」な話ですので、お早めのご決断をお勧め致します。

在庫数量には注意が必要

この既製品名入れについては、以前にも『名入れ可能な既製品について』では既製品の種類をご紹介していますし、『困った時の頼れる味方』では既製品とそれ以外の比較的短納期の素材を紹介させて頂いております。

また弊社「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所お問い合わせ頂けましたら、お客様と一緒に最善策を模索させて頂きます。ともあれ、どんな場合でも予想外の出来事は起こりがちですので、時間的な余裕は常にアドバンテージになります。早め早めのお問い合わせをお願い致します

おまけ
会社の近所に咲く桜。まるで紅梅のような色の花や白い花、それらが混じった花が、一本の木から咲いているのですが、珍しくないですか?

一本の桜に色とりどりの花